こころの病気一覧

うつ病
憂うつな気分や意欲低下などの精神症状と、不眠や疲労感などの身体症状が続く病気です。
また吐き気や頭痛などの身体的症状が先に現れることもあります。

双極性障害(躁鬱病)
双極性障害(躁鬱病)は、気分が高揚する「躁状態」と気分が落ち込む「うつ状態」を繰り返す慢性的な精神疾患です。躁状態では睡眠が減少しても活動的で自信過剰になる一方、うつ状態では抑うつ感や無気力が強く現れます。この病気は主に「双極I型障害」(激しい躁状態)と「双極II型障害」(軽い躁状態とうつ状態)の2種類に分類されます。症状の重さや周期の長さは個人差があります。

統合失調症
統合失調症は、現実とのつながりが失われる精神疾患で、主に「陽性症状」「陰性症状」「認知機能障害」の3つの症状に分類されます。陽性症状には幻覚(多くは幻聴)や妄想、思考障害などが含まれ、陰性症状では感情の平板化や意欲の低下、社会的引きこもりが見られます。また、記憶力や集中力の低下といった認知機能障害も特徴的です。

適応障害
特定のストレス要因(仕事の変化、人間関係の問題、環境の変化など)に適応できず、不安や抑うつ、イライラなどの精神的症状や、頭痛・不眠といった身体的症状が現れる状態です。
これらの症状はストレス要因が続く間に悪化しやすく、日常生活や社会的機能に支障をきたすことがあります。

社会不安障害(SAD)
社会不安障害(社交不安障害、SAD)は、人前で注目を浴びる状況で強い不安や恐怖を感じる精神疾患です。他人からの評価を過度に気にし、「失敗したらどうしよう」「恥をかいたらどうしよう」という思いが強くなるため、スピーチや会話、飲食などの場面を避ける傾向があります。

全般性不安障害(GAD)
全般性不安障害(GAD)は、漠然とした不安や心配が半年以上続き、精神的・身体的症状を引き起こす不安障害の一種です。不安の対象は特定されず、日常生活のあらゆる出来事に対して過剰な心配を抱きます。主な精神症状には注意散漫、記憶力低下、イライラ、悲観的思考などがあり、身体症状としては頭痛、めまい、筋肉の緊張、不眠などが挙げられます。

パニック障害
突然の強い不安や恐怖感を伴う「パニック発作」を繰り返す精神疾患です。
発作中には動悸、発汗、息苦しさ、胸痛、めまいなどの身体症状や、「死んでしまうのではないか」という恐怖感が現れます。
これらの発作は予測不能であることが多いです。

強迫性障害(OCD)
本人の意思に反して何度も頭に浮かぶ不安や考え(強迫観念)と、それを和らげるために繰り返す行動(強迫行為)が特徴の精神疾患です。例えば、「手が汚れている」という不安から過剰に手洗いをしたり、「戸締まりが不十分かもしれない」と何度も確認するなど、日常生活に支障をきたすことがあります。
日本では約40人に1人が発症するといわれています。決して珍しいものではありません。

自律神経失調症
交感神経と副交感神経のバランスが乱れることで、身体的・精神的な不調が現れる状態を指します。症状には、疲労感、めまい、頭痛、不眠、動悸、肩こりなど多岐にわたり、検査で明確な器質的病変が見つからないのが特徴です。
原因としては、ストレスや不規則な生活習慣が挙げられます。

睡眠障害(不眠症)
睡眠障害は、質の高い睡眠を得られず、日常生活に支障をきたす状態を指します。入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒など、さまざまな症状が現れる場合があります。

過敏性腸症候群
過敏性腸症候群(IBS)は、腸に明らかな異常がないにもかかわらず、慢性的な腹痛や便通異常(下痢、便秘、またはその交互)が続く疾患です。排便後に痛みが軽減することが多く、ストレスや腸内細菌の変化、生活習慣の乱れなどが原因とされています。
